

新聞は読むもの、見るもの、と思っていませんか?今日はそれにプラスして、「新聞は聞くもの」というお話を。音声配信サービス「朝日新聞ポッドキャスト」のことは、この連載の第二回目で御紹介しました。生身の記者が登場し、取材の裏話や新聞記事について、あるいは全く関係ない雑談など、さまざまに語っているとてもすばらしい内容です。
今回のお話は、生身の人間が登場しない音声サービス、「朝日新聞アルキキ」です。生身の人間が登場しないって?そうなんです。このアルキキ、実は音声合成システムによる人工音声での読み上げサービスなんです。
音声合成?人工音声?なんか聞きにくそう、と思うなかれ。これがとんでもなく自然に近いんです。よくよく聞くと、人の名前とか、固有名詞とか、ちょっと変に読んでいるところもありますが、本文を読んでいるところは「これ本当に機械なの?」というくらい自然なのです。
そして、さすが機械、よく働きます。主なニュースを1回10分くらいで読んで聞かせてくれるのですが、深夜以外はほぼ1時間に1回配信しています。最新のニュースを簡単にチェックでき、歩きながらでも、家事をしながらでも、運転をしながらでも、耳が空いていれば世の中のできごとが入ってくる仕組みです。最新のニュースの回もあれば、国際ニュースやビジネスニュースの回もあります。
プロのアナウンサーをこんなに働かせたら、すごいコストがかかるだろうけど、こういうところからどんどんAIが代替していくのでしょうか。この合成音声、これからもどんどん進化していくことでしょう。一昔前の人工音声のイメージがある方は、ぜひ聞いてみてくだい。
さらに音声合成技術の進化を感じるのは、「朝日新聞AJW英語ニュース」です。こちらはアジアと日本の最新ニュースを英語で伝えるサービス。「ほんとにこれが合成音声?!」ってくらい自然です。日本語より合成音声を作りやすいのかとも思いますが、テクノロジーの進化はすごいものです。
この音声ニュースサービス、すべて無料です。ポッドキャストで配信されているので、Spotifyやアップルポッドキャスト、グーグルなど、ポッドキャストが聞ける環境であればだれでもすぐに聞くことができます。
もっと楽に聞きたいという向きには、最近の「スマートスピーカー」はどうでしょうか?いろいろなものが出ていますが、スピーカーに向かって「朝日新聞のニュースを聞かせて」というだけで、アルキキの最新のニュースを自動的に再生してくれます。
こうなってくると、新聞とは紙に印刷されたもの、という概念すら過去のものになっていきそうです。ますますニュースの中身が重要になってくるのかも、という気もします。
プレミアムプレス編集担当 吉村 卓也