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お絵描きお天気物語 vol.3
お絵描きお天気物語
No. 3

初夏の青空に立ち昇る悪魔

お絵描きお天気物語
公開:2025年6月16日

 本州方面では続々と梅雨入りが発表される一方で、スカッとした青空と新緑が美しい6月の北海道、昼の長さは12月の冬至の頃と比べると6時間も長く、明るさを実感するのがこの時期です。肌に大敵の紫外線が気になる一方で、日の光をたっぷりと吸い込んだ布団の香りや、洗濯物のぬくもりに、太陽の恵みを感じます。

 真夏の暑さが訪れる前で、心地良く外で過ごせるのもこの時期。そんな行楽日和の日差しのもと、「空に立ち昇る悪魔」が現れることがあります。それは、青空に向かってのびる砂埃の柱。「つむじ風」と呼ばれるものです。英語では「ダスト・デビル」。穏やかに晴れた日に前ぶれもなく悪さをする悪魔のような存在です。運動会やイベントの簡易テントなどが吹き飛ばされる映像でご記憶の方も多いのではないでしょうか?

 このつむじ風と似たような現象に、竜巻がありますが、この2つには決定的な違いがあります。つむじ風は、青空のもと、強い日差しが原因になります。急に熱せられた地面付近の温度と、その周辺の気温差のバランスが崩れて発生する比較的小さな渦巻です。

 一方、竜巻は分厚い雷雲の下で発生します。雲は日の光を遮り、辺りは暗くなり、車や建物などを簡単に吹き飛ばすような猛烈な風が吹きます。

 破壊力は、圧倒的に竜巻に分がありますが、その竜巻には雷雲という発生の予兆があります。一方、つむじ風は、晴天に前ぶれもなく現れる文字通りの悪魔。竜巻のような破壊力はありませんが、青空に立ち昇る砂埃の悪魔が見えたら、逃げるしかありません。

気象予報士 清水秀一
テレビで、近畿(大阪発)、全国&地球(東京・千葉発)の天気予報を担当したあと、HTBの朝の情報番組(イチモニ!など)で18年間「お絵描き天気」を中心に気象情報を伝え2024年秋にテレビから引退。新潟県出身、北海道生活25年。
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