

2月は道内各地で、雪や氷が主役をつとめる冬まつりのシーズン。立春を過ぎて、雪像や氷像を照らす日の光は、春が遠くないことを感じさせてくれます。冷たい北風が吹き荒れ、猛吹雪やドカ雪に見舞われても、嵐が去って太陽が顔をのぞかせるたびに、その光はまぶしさをましてゆきます。
しかし、厳しい寒さが居座り続けるのも、この時期の特徴です。そして、その寒さは、とつぜん強い雪を降らせたりもします。北風が、体を吹き飛ばすほどに強く吹く時は、その風が運んでくる寒さも北海道を通りすぎて、気温そのものは、意外と低くならないことがあります。しかし、猛吹雪やドカ雪が峠を越え、北風がおさまり始めると、冷たい空気が北海道の特に内陸にたまるようになります。夜は、放射冷却現象によって冷たい空気はいっそう冷たさを増し、昼は白い大地が太陽の光を鏡のように空に向かって反射させるので、まぶしいわりに気温の上昇につながりません。これが数日続くと、まるで冷たい空気で出来たドームのようなものが、北海道の内陸に誕生します。シベリア高気圧のミニチュア版です。このドームの中は、晴れていても気温は上がらず、夜はマイナス30度前後の冷え込みを記録し、春はまだ遠いという現実を私たちにつきつけます。
さらに、高気圧の性質をもつこの「冷気のドーム」は、時計回りに冷気をゆっくりと吹き出し、弱くなった北風とぶつかりあう所、つまり日本海沿岸部で低気圧を生み出します。この低気圧は小さいもので、風が吹き荒れるようなことはありませんが、局地的に雪雲を発達させます。
札幌や千歳などで、不意に強い雪になり、交通に影響が出ることもありますので、油断できません。
テレビで、近畿(大阪発)、全国&地球(東京・千葉発)の天気予報を担当したあと、HTBの朝の情報番組(イチモニ!など)で18年間「お絵描き天気」を中心に気象情報を伝え2024年秋にテレビから引退。新潟県出身、北海道生活25年。