

夏の暑さがピークを迎える前の6月。日本列島など北半球では昼の長さがピークを迎えます。夏至(今年は6月21日)の昼の長さは、札幌で15時間23分。沖縄の那覇は札幌より1時間半ほど短い13時間48分なのに対し、稚内は札幌より20分近く長い15時間40分。もっと北へ行って北極圏に入ると24時間が昼。太陽が沈まない白夜が広がります。つまり、北へ行くほど昼の長さを実感できるのが、この時期なのです。
しかし、太陽の光の印象は地域によって、あるいは日によってさまざまで、日本列島は3色の天気に彩られます。
例年、ゴールデンウイークの頃に梅雨入りする沖縄方面は、夏至の頃に梅雨明けを迎えます。太陽は真夏の表情に変わります。
それに対して九州や四国、そして本州など日本列島の大部分は、梅雨の真っただ中。昼間でも「夜のように暗い」という表現が決して大げさではないような不気味な雰囲気の中、激しい雨が大地をたたきます。次々と発達する積乱雲は10キロメートル以上の高さまで成長し、太陽の光を完全にシャットアウト。そんな時に雨がやみ、雲の切れ間から降り注ぐ数日ぶりの光は、瞳に強烈に刺さります。明暗のコントラストが極限に達する瞬間ではないでしょうか。
そして、北海道。光に満ちあふれる季節です。「昼が長すぎて休めない」「特に夜明けが早すぎる」「陽射しが痛い」「炎天下の熱中症が危ない」「朝晩と昼との気温差が激しい」といった表情を持つ太陽ですが、カラッとした初夏の風に主役を譲ってくれる大きな心も持ち合わせています。
祝日のない6月は、長い旅行をしにくい時期ではありますが、自分が住む街では経験できない太陽の表情を楽しむには、とてもいい季節だと思います。
テレビで、近畿(大阪発)、全国&地球(東京・千葉発)の天気予報を担当したあと、HTBの朝の情報番組(イチモニ!など)で18年間「お絵描き天気」を中心に気象情報を伝え2024年秋にテレビから引退。新潟県出身、北海道生活25年。