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北の記者席から vol.17
北の記者席から

VOL.17ニュースをどう伝える?模索した「クマ撃退スプレー」

今月の執筆者|朝日新聞北海道支社 記者 原知恵子
公開:2023年8月21日
噴射実験の一コマ
噴射実験の一コマ。動画制作は、周囲に人家がない環境を探すことからスタートしました。

 今年の春に北海道報道センターに着任しました。前任は東京本社のコンテンツ編成本部。ニュースサイト「朝日新聞デジタル」の編成や分析、動画コンテンツの制作などを担う部署で、ニュースのデジタル発信の方法を模索していました。

 かつては、新聞記者がニュースを伝える手段といえば「文章・写真」。でも今は、動画や音声、グラフィックなど、記者個人でも多彩な選択がとれるようになりました。

 「ニュース」を「食材」に置き換えて考えてみます。

 料理人さんは、その日に入荷した素材を「生」「焼く」「煮る」――。鮮度やお客様の好みなどに応じて、最適な方法で調理・提供していることと思います。

 新聞記者も同様です。「このニュースなら文章?動画? どの方法で提供するのが最適なのか?」

 手段によって、「おいしさ」――読者の方々にとっての「わかりやすさ」「興味・関心」の度合いは変わるはず。従来の形にとらわれず、工夫することの重要度が増してきていると感じます。

 そういった意味で、北海道にきて印象に残った取材があります。テーマは「クマ撃退スプレー」。

 道内でヒグマ目撃情報が増え、関心が高まっているアイテム。ただ、高価かつ刺激成分が広がるとあって、使用経験がない人も多い。そこで、噴射の様子を気づきとともに伝える動画を先輩記者らと制作することにしました。

 三脚も駆使して計4台のカメラを回し、仕上がったのが「運命をわける『クマ撃退スプレー』遭遇してきた記者が実験で得た教訓」と題した記事。公開2日で11万アクセスと関心は高く、「イメージがわいた」などの感想も寄せられ、手応えを感じました。

 私の「料理人」としてのレパートリーは文章も動画もまだまだ。もっと腕があがるよう、魅力満載の広い大地を駆け回りたいと思います。

朝日新聞北海道支社記者
原 知恵子

※このページの内容、執筆者の肩書きなどは執筆当時のものです
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