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優れた児童書が出版された。敗戦後7日目に北海道日本海沖で起こった三船殉難事件。こうした戦争にまつわる難しい題材を、現代を生きる小学5年生の視点で描いた見事な作品として結晶化させた。現在も続く日本という国の不作為と不正義を告発し、その傷跡だけが後代に残されていく不条理さを描く。でも、物語そのものはそんな深刻さを微塵も感じさせず、主人公を取り巻く学校生活や日常を舞台にむしろ明るく展開し、将来への希望を強く印象付けて終える。「書き残すこと」、そして伝え合うリレーの大切さを教えてくれる良書だ。
作 有島希音 絵 ゆの 出版 岩崎書店 発行 2024年5月31日 価格 1650円(税込)