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京都府で生まれ育った著者は、小学1年の夏休みに近所の森で野生のフクロウに出会い夢中になった。飼育もし、フクロウ類の事は何でも調べ、やがてシマフクロウの生態を自ら明らかにする決意を抱く。社会人になり初めての休暇で知床の山中に分け入り、ヒグマの恐怖と戦いながら念願のシマフクロウを見る。以後、調査を進め9年後に根室に移住。自ら保護活動まで行うようになる。ナチュラリストの故高田勝氏は『飛びたてシマフクロウ』(1991年あかね書房)で、著者の前半生をビビッドに描いている。併せてお読みいただきたい。
70年近く積み重ねてきた著者の観察と研究を余すことなく伝えるのが本書である。シマフクロウの形態的特徴、しぐさ、行動、身体的能力、生息環境、成長、子育てから保護増殖活動まで、700点を超える貴重な写真とともに細大漏らさず丁寧に解説。それらは近縁種のみならずフクロウ類や猛禽類との関係や異同にまで及ぶ。その視点は全て「北海道のシマフクロウを守り育てること」に向けられ、その文章には生態解明に向かう真摯な研究姿勢と、絶滅に瀕するこの希少な鳥を救おうという愛に溢れている。ひとつの生物種について、これほど詳細に記録解説した専門書は稀有で貴重だ。
著者:山本純郎
出版:2025年2月28日
発行:北海道新聞社
価格:5,940円(税込)
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